【必読】The Third Door サードドア 精神的資産のふやし方①

レビュー

Bonsoir! 川古です。

僕は最近、メソッドや概念として「サードドア」というものが気になっていました。

そこに絡めて記事を書くために、逆引き的に調べてみると「The Third Door サードドア 精神的資産のふやし方」という本があることを知りました。

三年前に刊行されており、更にはベストセラーのため、既にご存知の方は多いかもしれません。

特に誰かに薦められたわけでもなく、ふと手に取ってみた次第なのですが…なんとまぁ素晴らしい!

あくまで考え方の参考にするつもりが、読みながらメモを取る手が止まらない止まらない(笑)
段落一つ一つ、一行一行にヒントが散りばめられていて、中々読み終わらなかったです。

本当は単一でレビューするつもりは無かったのですが、あまりに感銘を受けてしまったため、今回は本書籍について書いてみました。

あらすじ等の内容も含めようとしたら想定以上に長くなってしまったので…内容についてはその②に分けました。

少しでも気に留めていただけた方は、こちらも合わせて是非ご参考ください!

本書は以下のような方に特にオススメです。

  • 凡庸な人生や現状に不満がある
  • 人生をより楽しくしたい
  • 何か新しいことを始めたい

間違いなく自分のお気に入り書籍にランクインしました!

「The Third Door サードドア 精神的資産のふやし方」について

「The Third Door サードドア 精神的資産のふやし方」は、国内では2019年8月23日発売されました。
世界18ヵ国で刊行され、全米および日本においても絶賛されベストセラー書籍になっています。

著者であるアレックス・バナヤンは、当時19歳という若さでシリコンバレーの投資家になった大学生。

「世界最年少ベンチャーキャピタリスト」「米国クラウン・パブリッシャーズ史上最年少契約」
「フォーブス誌”30歳未満の最も優れた30人”」「ビジネス・インサイダー誌”30歳未満の最もパワフルな人物”」として選出、紹介されるなど、数々の功績を成し遂げています。

アレックスは大学1年の頃、アメリカの有名なテレビ番組「プライス・イズ・ライト」に出場して優勝し、豪華景品であるヨットを売却。
そして、そこで得た資金を元手に、世界的に著名な成功者や偉人にインタビューする旅を始めました。

本書は、その過程で得た彼自身の経験や偉人からのアドバイスを通して「サードドア」の概念や価値観を知ることが出来る内容となっています。

ビル・ゲイツが初めてソフトウェアを販売できたのも、

スティーヴン・スピルバーグがハリウッドで史上最年少の監督になれたのも、

みんなサードドアをこじ開けたからなんだ。

「The Third Door サードドア 精神的資産のふやし方」冒頭の一文より

「サードドア」とは

アレックスは、人生におけるビジネスや成功への道について、ナイトクラブに例えて「サードドア(第三の扉)」という考え方、重要性を広めています。

彼は常に以下の三つの扉があるとしています。

ファーストドア(第一の扉)=99%の人が並び行列を作る正面入り口

セカンドドア(第二の扉)=選ばれた人だけが利用できる入り口

サードドア(第三の扉)=裏道を駆け抜け、何百回もノックして窓を乗り越え、キッチンをこっそり通り抜けた先にある入り口

ファーストドアは、敷かれたレールを辿る、説明書通りで普通の人生。
普通に修学して、就職して、結婚して…どことなく不満があっても、それでいいんだと納得して終わってしまう人生ですね。

セカンドドアは、生まれが特別だったり裕福だったり、才能に恵まれている人に与えられるVIP待遇のコース。
元々名家の生まれだったり、才能を発揮して普通の人では至れない景色を見られる、ある種羨望の的となる生き方でしょうか。

そしてサードドアは、そこにあるのに殆どの人が気付かず、もしくは気付いているのに挑む勇気がない裏口。
世の成功者は後ろ指をさされながら、須らくこの入り口を進み、自分らしく生きている。

このワードや考え方に触れた時、心からしっくりきた、というのが正直な感想です。
きっと深層心理では理解していて、腑に落ちたというか。

こういってしまうと恐れ多いですが、アレックスと同じわだかまりを感じていたのかもしれません。
(だからこそ、後述する魅力に繋がります)

とりわけ日本文化は同調圧力の賜物ですから、この本を手に取って衝撃を受ける人は少なくないと思います。
少なくとも、僕と同じ感覚になった方は得られるものは大きいはずです。

この誰も教えてくれない「サードドア」という考え方は解りやすいですし、きっとあなたの特別な指標になること請け合いです。

裏口といっても比喩であり、無論ズルをするという意味はありません。
寧ろ困難な道であり、人生を最も謳歌出来るものじゃないでしょうか。

本書の魅力

先にAmazonのレビュー等で散見される「アレックスの失敗談ばかり」「求めていたのと違う」「詐欺」といった内容について触れておきたいと思います。

こうしたご意見は、ダイレクトに「御託はいいから成功する秘訣を知りたい」と横着する心から生まれる言葉なんじゃないかなと感じました。

この点については本書を読めばこそ、誤った認識であることが解りますが…「こうすれば誰でも成功出来る」なんてものはありません。

成功者のインタビューだけ抜粋した書籍ではないため「成功した著名人の言葉だけ聞きたい」といった方にはオススメ出来ないことを予め付記しておきます。

魅力その①:読者目線

恐らく本書を手に取った人の殆どが、ファーストドアに並ぶ99%の方々なのではないでしょうか。

まず大きなポイントは「99%の僕らと同じ目線で描かれている」ことです。

著者であるアレックスも豊かではないけれど、平凡な人生を送っていた青年でした。

つまり、特別な人間というわけじゃないんです。

本書は自伝であり、そんなアレックスの体験、目や耳を通して綴られる言葉だからこそ、大衆は同じ目線で共感することが出来るし、心に響く内容になっています。

そしてそれゆえ、よくある自己啓発やビジネス書特有の説教臭さがありません。

これが例えば、セカンドドアに立つ人間からの発信では、そこまで僕らに届かないのではないでしょうか。

アレックスは「どうしてこんな自分はダメなのか」「みじめだ」といったような、自己否定に苛まれながら、葛藤し、発見する姿をありのまま記しています。

彼自身のバックボーンや構成こそが共感を呼び、多くの人に絶賛されるファクターなんだと思います。

魅力その②:格言の宝庫

僕が本書を手にしたのは、元々単独でレビュー記事を書こうと思ったわけでも、気になっていた本というわけでもありませんでした。

でも実際に読み進めてみたら、山のようなヒント、助言となるような考え方についての記述の多さにビックリ…

ページをめくるごとに、格言が随所に散りばめられているんです。
一行一行に発見や共感がある。

ついつい手を止めてメモしてしまうがために、ただでさえ読むスピードが遅いのもあって、中々読み終わりませんでした(笑)

なんというか、日替わりで読み上げてほしいくらいです。

また前述のレビューについて、失敗談ばかりで成功者の秘訣がない、といった意見があると書きましたが、それもある意味誤解であると解ります。

そもインタビューにいたるまでの道程や失敗にこそヒントが多く隠されており、そして本書に登場する人々の言葉が そのものアドバイスだらけであり、成功への秘訣になっている…

インタビューの内容自体は意訳もあるかもしれませんが、その点も含めて、僕には解りやすく伝えてくれていると感じました。

魅力その③:日本人にも読みやすい

本書は洋書のため和訳されていますが、日本人にも読みやすい訳になっており工夫を感じます。

一応文化圏的な問題で、行動だったりは欧米人的なものが多いのですが、動きや感情のニュアンスが解りやすいんです。

自伝であると同時に、エッセイとしての側面が色濃いからなのかもしれませんが、言葉使いや感覚的にも若者の視点や文化に寄り添っているようでした。

これが年代に関係することなのかは主観なのでわかりませんが、小説を読むように馴染むんですよね。

また、ただ蘊蓄を垂れ流すようなものではなく、ビジネス本のような敷居の高さもなく。

人種が違うんだから、感じ方も違ってくるだろうし当てにならない

確かに著者のアレックスは日本人ではないので、中にはこんな風に思う人もいるかもしれません。

しかし、多くの日本人が内包しているであろうモヤモヤを、彼も同じように抱えていました。

先述した優れた訳の効果も相まって「根本的には人種は関係ないんだな」と思いましたし、だからこそ心にダイレクトに伝わってくるんじゃないかな、と。

同調圧力に左右されやすい日本人にこそ読んでほしい一冊ですね。

サードドアを知ること

今回はサードドアの概念、簡単なレビューについて書かせていただきました。

既に気になっている方には是非一読していただきたい気持ちです!

また内容について影響を受けた箇所や簡単なあらすじはその②で書かせていただきましたので、是非ご参考いただけると幸いです!

繰り返しになりますが、本書では成功者のインタビュー内容のみが綴られているわけではありません。

そのため、意図と違うと感じられる場合もありますが、それはそれで新たな発見や価値がある書籍だと僕は思っています。

アレックスが掲げるミッションの最終目標はビル・ゲイツへのインタビューでしたが、寧ろそこに至るまでの過程で多くのものを吸収していきます。

そこにこそ、ヒントが数多く隠されているんじゃないでしょうか。

成功者がどのように成功したのか、それは人それぞれですし、万能薬のようなものはきっとありません。

でも、本書に書かれていることでもありますが、登場する成功者は口を揃えてサードドアを叩いてきたといいます。

また巻末でアレックスは「本書、そしてサードドアというコンセプトの根本にあるのは、可能性を追い求めることだったんだ。」と記しています。

本記事を見てくださっているあなたの新たな可能性や成功への道について。

まずは、サードドアを知ることで、何かのきっかけになれば嬉しいです。

こんなところで。

Bonne soirée! ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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