Bonsoir! 川古です。
2022年も年の瀬になりましたが、みなさんは今年どのくらい映画を観ましたか?
興味ないねって人もいれば、毎日のように観ている人など、人それぞれだと思います。
僕も観たい作品が多かったり、時期によってはよく映画館へ行きますがマチマチです。
映画以外の制作・創作物との出会いって、言ってみれば刹那的ですから、沢山触れているだけストックはされますが詳細は忘れがち…(作るのはものすごい時間がかかるのに!)
そこで、備忘録にもなりますし、触れた作品を記事として残してみるのもいいなと思いました。
ということで、直近で観た映画三作品(いい具合にジャンルがばらけている!)をご紹介します。
もし関心を持っていただけたら、是非映画館へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
映画はいつどんな時だって、あなたを待っています!
ちなみにその前に観たのは「すずめの戸締まり」
レンタルで観たのは「コマンド―」
てんってんっててん、てれてててててれてれ♪(木こりのテーマ)
※本記事では作品の大きなネタバレはしていませんが、人によっては多少におわせと感じられる部分があるため、苦手な方はご注意ください
ブラックアダム
公開日(国内):2022年12月2日
満足度:3.9/5
時系列順にご紹介、まずはこちら。
原作DCコミックスのスーパーヴィランを描いたアクション映画。
太古の昔、圧政を敷く暴君に立ち向かうため、魔術師から強大な力を与えられた少年がいた。
息子はその命と引き換えに、父であり主人公のテス・アダム(ブラックアダム)を守り力を託した。
5000年後、眠りから目覚めたテスは苦悩し、復讐のため現代で暴れまわる。
そしてブラックアダムの前に、スーパーヒーローチーム「JSA(ジャスティス・ソサイエティ・オブ・アメリカ)」が激突する!といった内容。
なんといっても、ブラックアダムが敵をバッタバッタとなぎ倒す痛快さがたまらない。
タイプとしてはシンプルに小細工なしの馬力で勝負する、同じくDCのスーパーマンと対を成す感じでしょうか。
また彼は一応ヴィランという位置づけですが(己の正義を貫く悪役というのでもなく)乱暴だけど風変わりなヒーローといった感じ。
制御がきかなくて自由気ままだけれど、純粋なマイトガイなんですよね。
このあたりのキャラクター性にも魅力を感じましたし、他のDCヒーローとの掛け合いや共闘も熱かったです。
ただ、大きな展開というのがあまりなく、こじんまりとした印象を受けてしまった感もあります。
まぁ、ドウェイン・ジョンソンの肉体を観に行ったのが主目的ではありましたね(笑)
個人的には戦闘スタイルやナイスミドルさを感じる、ピアース・ブロスナン演じるドクター・フェイトにシビれました!
コミカルで笑いを誘う演出や、他DC作品との繋がりや続編を感じさせる作りも〇
きっと次回作も観に行きます!
好きなアメコミヒーローはバットマンです!
MEN 同じ顔の男たち
公開日(国内):2022年12月9日
満足度:2.4/5
狂気の話題作『ミッドサマー』を手掛けた配給会社「A24」の作品ということで、怖いもの観たさで鑑賞した作品。
夫の飛び下り自殺を目撃し、療養のためイギリスの田舎街を訪れた主人公のハーパー。
豪華なカントリーハウスと管理人のジェフリーが出迎えてくれますが、その地で出逢う少年や牧師、警察官など男たちが、一様に管理人と同じ顔であることに気づきます。
そして不審な男の出現や不穏な出来事が連鎖し衝撃のラストへ繋がっていく、といったもの。
以前、何の気なしに観てしまったミッドサマーがトラウマ級だったので、恐る恐る足を運びました(観るんかい)。
あちらは納得のR18でしたが、本作はR15指定であり、エログロジャンルのギリギリかなぁといったところです。
正直、抽象的で解釈が難解…演出上のモヤモヤは残る作風にはなっています。
なんとなく推察しつつ、他の方のネットのレビューも参考にさせていただいて「そういうことかぁ」と多少腑に落ちた感じ。
レビューサイトの評価も拝見すると、かなり賛否分かれているみたいですね…。
とりあえず、男性の本質を揶揄しつつも、それを俯瞰して見た女性の異常性を同時に描いた狂気の作品であると言えるんじゃないでしょうか。
通常のホラーやミステリーとは違って、諸手を挙げて楽しめる類のものではないので人を選びます。
精神に作用するといいますか、ミッドサマーから一連の方向性を感じさせる問題作でした。
きっと次回作は観に……わかりません(笑)
※ミッドサマー程ではないですが、苦手な人は本当ショッキングな内容なので要注意です。
かがみの孤城
公開日:2022年12月23日
満足度:4/5
2017年5月に刊行された辻村深月先生の小説が原作のアニメ作品。
映画館で予告編は見ており、ぶっちゃけですが、特に観に行く予定はなかったのですが、ふらっと鑑賞してきました。
とあることが原因で不登校になってしまった中学生の主人公のこころが、ある日突然鏡の中にある異世界に迷いこみます。
そこは絶海の孤島に佇む孤城、そして集められた7人の少年少女と「オオカミ様」と呼ばれる仮面をした謎の少女。
オオカミ様は、城にある秘密の扉を開ける鍵を見つければ、一つだけ願いが叶うと言います。
少年少女は、それぞれがこころと同じように問題や悩みを抱えており、不登校になってしまった人たちばかり。
彼らが交流し打ち解け、成長していく中で孤城の秘密に迫っていく…
といった、いってしまえばありがちな話ではあります。
が、しかし、ただこれがもう素敵で、感動できるヒューマンドラマ作品でした。
控えめにいって、僕の大好物系ジャンルです(笑)
シンプルに泣けますし、人間関係の構図も練られており、大衆にオススメ出来る、直木賞作家らしい作品と言えるんじゃないでしょうか。
時代を問わず抱えるいじめやコミュニティの問題をみて、胸が痛くなりましたね…いえ本当。
そして、人の優しさにも。
内容は結構核心の部分とか、真相が読めてしまう感じは否めなかったですが、驚きもありましたし、喜多嶋先生すごく好きです!
ただ原作ありきの作品では特に命題といってもいいですが「あと30分尺があれば…」と感じてしまいました。
映画の+30分は非常に難しいのは解るのですが、地盤が良いだけに勿体ないなあ、と。
それから僭越ながら原作は読んでいない上での予想なのですが…
多分読了済の方からすれば、大分いいとこ端折った感というか、その手の空気は感じましたね。
特に季節が変わるくらい時の流れがある作品なので、緻密に表現するほどフィナーレへのカタルシスや演出との相乗効果が生まれると思うんです。
工夫はされているのですが、各登場人物のより深いバックボーンやエピソードとか、もう少し描かれていれば更に輝いたはず!
「実は主人公そっち!?」っぽい添え方や構成も良いと思いますし、それだけに惜しいというのが個人的な感想です。
加えて「最後まできれいごとで片付けずクズはクズとして扱う」「無駄にラブの方向に持っていかない」ところにも非常に好感が持てました。
あと、高山みなみさんのネタは、メジャーですけど対象がニッチというか…
正直無理やり感があったのであれは…うーん(苦笑)
それから余韻を楽しむ中でふと思ったのですが、男性(大人)に対しての下卑た印象というか、殆ど登場しないのは女性目線だったり意図したものがあったのでしょうか?
ともあれ、素敵な作品に出逢えてよかった!
ちなみに僕はこころの、
「学校に来たんじゃない。友達に会いにきたんだ。」
という台詞が好き
作品に呑まれる感覚
今回紹介した作品の中で、あなたが観た作品はありましたでしょうか。
観た方の中で、一部でも共感してくれる部分があったら嬉しいです。
僕は中でも「かがみの孤城」がイチオシで胸を打たれましたし、早急に記事にしようと思ったのはそこに起因したりします。
アニメの力ってすごい。
あと映画に限らずですが、実写よりアニメの方が何となく心をえぐる感じしませんか?
最近ハッキリと気付いたのですが、何か心動かす作品に触れた時、作品そのものに呑まれるような感覚があるんです。
言い換えれば、現実ではないと解りつつも、現実として捉えている、というような。
昔からそうで、考えようによってはヤバみが深い特性ですが…人一倍余韻も大きい。
それで、そこに幸せを感じていたり、疲れてしまったりもする。
これは影響を受けやすかったり、HSPだったりするからなのかもしれません。
あなたはそういうの、ないですか?
といった頃合いで!
Bonne soirée! ここまで読んでいただき、ありがとうございました。