【レビュー】99 CLASSICS【Meze Audioの凄み】

オーディオ

Bonsoir! 川古です。

音楽を聴くとき、どういった方法で聞きますか。

素のスピーカーやアンプの人もいるでしょうし、イヤホンやヘッドホンを使用する人もいると思います。
それぞれに違った楽しみがありますよね。
また、特にこだわりがない人もいるでしょう。

僕の場合、自分の世界に入りたがり屋さんなので、イヤホンかヘッドホンを使うことが多いです。

耳に入れるイヤホンか、覆うヘッドホン、どちらが好きかというと…難しいですね。
どちらも一長一短、というよりどっちも好きなんです。

前回、オススメのワイヤレスイヤホンとしてAVIOTのTE-BD21j-ltdpnkを紹介させていただきました。

【オススメ】TE-BD21j-ltdpnk【これだけあればいい】
ピヤホンのすすめ。実際に使った感想をレビューします。 -ワイヤレス 想像以上に プライスレス-

今回は愛用のヘッドホン、Meze Audioの「99 CLASSICS」についてまとめてみました。

インドアでの利用になっていますが、最高峰の音質であると自負しています!(※ただの1ユーザーです)

上質なウォルナット材を用いた筐体…ご興味のある方は、是非購入の際の指標にしてもらえれば幸いです。

このくるみは割れねえなぁ!(意味不明)

「99 CLASSICS」とは

「Meze Audio」から発売されている有線タイプのヘッドホンです。

Meze Audioは2009年にルーマニアで誕生したオーディオブランドで、もう10年以上前とはいえ、年代的には比較的新しいブランドですね。
(海外公式サイトはこちら、国内はこちら)

ルーマニアと聞くと、パッとイメージが沸かない人がいるかもしれません。
地理的には東ヨーロッパに含まれる国で、今世界情勢的に注目のウクライナが北側に面しています。

また、ブランド誕生のルーツとしては、代表のAntonio Meze(アントニオ メゼ)が、使用していたギターとより深く繋がりたいという想いで創業したんだとか。

好きなものへの想いが生んだ商品って、得てして素敵ですよね!

またこちら、声優の小岩井ことりさんも愛用されているようです。

DTMで楽曲制作までこなすオーディオマニアとしても有名な方のお墨付きですので、信頼性がありますね。

特徴

大まかな特徴は以下。

・天然の木製(クルミ材)のイヤーカップが目を引くデザイン
・40mmダイナミックマイラードライバー搭載で、本体重量はわずか260g
・ヘッドバンドにはフィット感の高いセルフアジャスタブル機構を採用
・欧米で多くのアワードを受賞

・天然の木製(クルミ材)のイヤーカップが目を引くデザイン
木製イヤーカップが生み出す自然で繊細な響きと、滑らかで上品な質感。
またイヤーカップは天然のクルミ材から1つ1つ削り出されているため、それぞれが世界に1つだけしか存在しません。
まさに芸術品…この特性もまた所有欲を満たしてくれます。

・40mmダイナミックマイラードライバー搭載で、本体重量はわずか260g
40mmダイナミックマイラードライバーを使用することにより、歪みの少ないパワフル且つ繊細なサウンドを実現。
大胆かつ繊細な表現で、音世界への没入感を高めてくれます。
また見た目にはサイズ感がありますが、重さ260gと軽く負担がかかりにくい仕様なのも嬉しいところです。

・ヘッドバンドにはフィット感の高いセルフアジャスタブル機構を採用
マンガンスプリングスチールのヘッドバンドは、しっかりホールドされるセルフアジャスタブル機構を採用。
伸縮して個々の頭の形状にフィットする仕様なので、サイジングに不安な方にも安心です。
また、全体的な締め付け感や側圧も高くないため、ソフトな付け心地なのもグッド。

・欧米で数多くのアワードを受賞
欧米において多くのアワードを受賞しているのも本機の魅力。
head-fi.orgでは密閉型ヘッドホン歴代トップ10に選出、Innerfidelity.com では殿堂入り。
実績は信頼性の証であり、手に取った数多くの人を虜にしています。

■基本スペック
・トランスデューサのサイズ:40mm
・周波数帯域:15Hz~25KHz
・入力感度:1kHz、1mW@103dB
・インピーダンス:32Ω
・定格電力:30mW
・最大電力:50mW
・ケーブル:取り外し可能ケブラーOFCケーブル
・プラグ:3.5mm金メッキ
・重量:260 g(※ケーブルは含まない)
・イヤーカップ:クルミ材
・付属品:ケブラーOFCケーブル(マイクリモコン付きケーブル)1.2m、ケブラーOFCケーブル(リモコンなし)3.0m、航空機内オーディオ対応のデュアルプラグ&3.5mm→6.3mm変換プラグ、ロゴ入りキャリングケース
・公式価格:オープン
・発売日:2015年12月22日

評価と所感

外観はこのような感じです。

本体とキャリーケースの外観。カラーはウォルナット&ゴールドで、イヤーカップの木目が美しい。
解りにくいが、ヘッドバンド部分には「99 CLASSICS」の文字が刻印されている。
ソフトPUレザー製のもちもちイヤーパッド。オーバーイヤータイプなので、没入感と付け心地の良さを兼ね備えている。
リケーブル出来るのでカスタマイズが可能。本体の左右は特に無いため、ケーブルを装着した側が対応する形。

レビュー(5段階評価)
満足度 :★★★★☆ 4点
高音の質:★★★★☆ 4点
中音の質:★★★★☆ 4点
低音の質:★★★★☆ 4点
細やかさ:★★★★★ 5点
迫力  :★★★★☆ 4点
音場  :★★★★★ 5点
遮音性 :★★★☆☆ 3点
音漏耐性:★☆☆☆☆ 1点
利便性 :★★☆☆☆ 2点

なんといっても繊細で迫力のある音作りに満足感を覚えます。
店頭でヘッドホンを探していた時に出逢ったのが本機であり、まず見た目に惹かれました。
勿論他の商品と聴き比べもしましたが、音の表現力ではダントツの存在感でした。
細やかさと音場の広がりに他には無い余韻があり、とりわけオーケストラやジャズに向いている印象です。
ただクセも少なく音のバランスも良いので、ジャンルを問わず使っていけます。
また、周波数帯域は15Hz~25KHzと、決して広いほうではないのですが、そもそも人間の耳に聞こえる音(可聴音)は20Hz~20KHzくらいまでと言われているそうです。
なのでラインとしては必要十分であり、帯域を絞っているからこそ本来の音を直に感じられるんじゃないかな、と。
30000円強くらいの価格設定ですが、この価格帯では非常に優秀だと思います。
ただ、後述しますが音漏れするので、総じてハウスリスニング向けの名機といえるでしょう。

メリットとデメリット

メリット

・繊細でダイナミックな音表現
繊細さと迫力を兼ね備えており、音の広がりも気持ちよく、ジャンルを問わず聴けます。
ナチュラルな音作りを感じることが出来るので、よりシンプルに演奏者の想いや声を感じることが出来ると思います。
中でもオーケストラやジャズなど、特に弦楽器の繊細な表現と相性がいいのでオススメです。

・触り心地まで良い上質な外観
同じ物が一つと存在しない、ウォルナット材から作られたボディ(イヤーカップ)は触り心地まで滑らか。
高級感を感じられるデザインなので、所有欲まで満たしてくれます。
音質だけでなく、見た目にもこだわりたい人に最適です。

・聴き疲れしにくい構造
見た目によらず軽く、長時間リスニングをしても聴き疲れしにくいです。
また装着感もソフトで側圧も強くないため、不快感も少ない。
通常のリスニング、PC等での作業、ゲーム等、幅広く使えるモデルでしょう。

・リケーブル可能でアクセントにも
リケーブルが可能なのも嬉しいポイント。
趣向を変えてみたい時も、別売りのケーブルを用意することで違った楽しみが出来ると思います。
末永く使っていけるような仕様はありがたいですよね。

デメリット

・イヤーパッドが脆い
これは僕の使い方が悪いのか不明なのですが、毎日のように使用していると割と早い段階で摩耗します。
体感で1、2か月くらいでしょうか、表面の外皮がボロボロと剥がれてきました。
物自体の感触は悪くないのですが…まあ本機というよりはヘッドホンとしての宿命ともいえます。
(純正の交換パッドが3000円くらいするのも少しマイナスです)

・音漏れがすごい
ヘッドホン自体、基本イヤホンよりも音漏れ耐性が無いものですが、普通に音漏れしやすいです。
小岩井さんは遮音性について言及されてましたが、個人的にそこまで高いとは感じず、ノイズキャンセリング機能も非搭載なので、音量を上げると同時に音漏れも避けられません。
なので、屋外に持ち出しての使用は避けた方が無難なのは、残念なところではあります。

・サイズが大きめ
サイズ感があるので、どうしても嵩張ってしまいます。
僕の場合は身長も顔もでかいので、もっと大きくなります(笑)
上記のことからも、あまり屋外使用をする想定はされていないのかもしれませんね。

・髪がよく挟まる
これもよくわからないのですが、取り外す時に伸縮部の隙間なのか、よく髪が挟まってブチっと持ってかれます。
人によるのかもしれませんが、使用感としては気になってしまいます。
というか他のも含め、僕自身に問題がある気が…

こんな人にオススメ

・30000円台のヘッドホンで贅沢な音を楽しみたい
・屋内で音楽をよく聴く
・木製でデザイン性の高いヘッドホンに興味がある

携帯するには向きませんが、純粋に音楽を楽しみたい人に是非オススメしたいです。
そも、サイズやポータブル使用における利便性ではヘッドホンよりイヤホンに軍配が上がります。
ドライバーや音圧も異なってきますし、やはり個々でシーン別に使い分けるのがベスト、というのが個人的な感想です。

決して安いと言える部類ではないかもしれませんが、同じ価格帯では群を抜いて優雅な音を鳴らしてくれます。

これは販売している店舗で、まず実際に視聴してみてほしいです。
この感動は直接触れていただくことで、絶対解っていただけると思います!

イヤホンもヘッドホンも

今回はヘッドホンの中から、愛機の一つを紹介させていただきました。

勿論価格の差で優劣というのは発生しますが、イヤホンもヘッドホンも、それぞれに個性や魅力があります。

そして一長一短なので、使い分けするのも楽しみの一つです。
またジャンルと一緒で音質にも人それぞれ好みがありますし、一概にこれがいいというのは難しいです。

ただ「99 CLASSICS」については、僕が実際にお店に足を運んで、聞いて、素敵だと思ったヘッドホンです。

もし興味をお持ちの方がいらっしゃれば、太鼓判を押しますので、是非一度手に取ってみてください。

Mezeの音世界を一緒に楽しみましょう!


ということで。

Bonne soirée! ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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