【A&Gアカデミー】ラジオパーソナリティコースについて【文化放送】

声優

Bonsoir! 川古です。

いつもご覧いただきありがとうございます。

先日、古い鞄を捨てようと整理していたら、懐かしいものを発見しました。

学籍番号とかはしれっと何となく隠してます

あらまぁ…タフガイ(?)

文化放送にA&Gアカデミーという養成機関があるのは…ご存知の方も多いかもしれません。
これは以前、そこに通った時に使用していた名札です。

といっても声優というよりは「ラジオパーソナリティのための」コースです。
その他に声優やディレクター、放送作家等のためのコースも用意されていますね。

僕は声優に関して、専門学校というものには通ったことが無いのですが、ここは一応専門に該当しそうですね。

せっかくなので、今回はその際の体験談や感じたことをお伝えしたいなと思います。

これからラジオパーソナリティをやりたいという方や、声優を目指したい方は勿論、同じような方の参考になれば幸いです。

文化放送ッ、文化放送ッ

じぇいおーきゅぅあ~るぅ~♪

通った経緯

まず僕が通っていたのは、あくまで「ラジオパーソナリティ」のためのコースです。
ただ、声優に類する人がラジオをやったりメディアに出演するのも割と当たり前の時代。

一つはチャンスを得るため(優秀者は新人番組のMCが出来る)
そして、自分の可能性の模索と、当時声優の出演するDJCD等も楽しんでいたりしたので、スキルアップとして繋がればいいという思い。

何より、人を楽しませたり喋ることが好きなので、興味からちょうど募集していた該当講座に飛び込んでみました。

あれ、これそのまま自己PRで使えるやーつ?

文化放送A&Gアカデミー・ラジオパーソナリティコース

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僕が通っていたのはちょうどスペシャルコースとして、ラジオオンリーの該当講座が開講されたタイミングだったと思いますが…2023年4月現在も健在のようです!(以下一部抜粋)

■ラジオパーソナリティ募集要項
募集人員:10名程度
応募資格:16歳~45歳
受講概要:レギュラー 週1回・1回2時間(土曜日予定)全16回
希望により特別講習も聴講可能(有料)
・ディレクター講師による講義
<ラジオトーク基礎>、<ラジオトークソロ・グループ>
・パーソナリティ講師による講義
<ラジオトーク基礎・応用>
特典:
①プロフィールの作成と文化放送・関連会社へ配布
②優秀者は文化放送 超!A&G+でレギュラー番組がスタート
③その他レギュラー番組以外にも様々な番組で活躍のチャンス
学費:162,800円(税込・一括の場合)
講師:菊池慶幸さん
「A&G超RADIO SHOW~アニスパ!~」「RADIOアニメロミックス」「野島裕史瀬戸麻沙美霧島レイくらぶ」「高野麻里佳あなたの隣家のまりんか」「広瀬涼の超ラジ!」「Bar Dear+」等を担当。現在は「新テニスの王子様オンザ・レイディオ」「全力岩崎SUN!!」「大垣尚司と残間里江子の大人ファンクラブ」等を担当。

コースについての詳細はこちら

応募要項についてはこちら

なお、今期(本記事掲載2023年4月時点)における書類選考の期限が「2023年4月30日(日)必着」のようなので、まだ間に合うみたいです。
応募予定の方はチェケラ!

実際の受講内容

僕の場合についてですが、先述の2023年度応募要項と概ね一緒だったと記憶しています。
(※現在は形態が異なる可能性があるので、参考程度にしていただければ幸いです)

受講場所について

浜松町にある文化放送内の、実際に使用されるスタジオ内で実践して学んでいきます。
僕はJR山手線を利用して通っており、アクセスはしやすいと思います。

表通りに面した入口ではなく、スタジオは裏の搬入口側から入るため最初は迷いました…。
審査の時もこちらからで、集団面接だったので少々緊張した記憶があります。

クラス編成について

クラスは合計3クラス、1クラス10名前後の構成で、男女比は7:3くらいだったでしょうか。
僕は中でも年齢としては上の方で、他には学生だったり、会社員だったり。
一番若い方ではなんと高校生の方もいましたね。

その行動力にぼくは敬意を表するッ!

皆さんそれぞれに思いがあって、あの場でのめぐり逢いとなったようでした。
個人的な話では、年齢が上から二番目だったので、子供っぽい僕にしては振る舞いに結構気を遣った、と…思います(笑)

またクラスごとで、同日の時間をずらしての受講だったため、その他2クラスについては関わる機会はなかったですね。

カリキュラムについて

半期という短期間で、ラジオにおけるトークスキル習得および修了時の番組出演を目指します。
(とはいえ参加目的は人によりけり)

基本的にはスタジオでのレッスンとなるため、ホワイトボード等の板書をノートに記録して…といったことはしません。
基礎知識は講師のお話や、事前に渡されるテキストに含まれています。
(但し、特別講師の聴講の際は一部別室でホワイトボードを使用しての解説もありました)

放送禁止用語についても面白く、良識があれば判別がつくものもありますが、例えば「外国人」を「外人」と言うのはアウト、といった情報はここで知りました。
また初めてカフを使用しましたが、最終兵器の発射装置みたいでワクワクしますよね。

カフって?

カフ=咳の意味。その名のとおり、咳やくしゃみ等をする時やマイクから音を遮断したい時に操作するレバーのこと(こんなの↓)

スタジオのブースを見ると心躍ります
何より実際の設備で実践に時間を使えるのは魅力的ですよね

実践は「ソロ」や「グループ」で行われます。
前期は混在していて、まずは個々人の特性や雰囲気を感じ取っていく段階のように感じました。
ソロはラジオ番組のOPフリートーク風だったり、複数人でやる場合も2人でランダムに組んだり、ゲストとしてメンバーを入れ替えてローテーションしていくパターンもありましたし、基本的に毎回楽しくて充実していたように思います。

また途中、通常のレッスンとは別に特別講義となる以下三つが存在しました。
(今回は一旦実名は伏せさせていただきます)

・文化放送ゆかりの特別ゲスト聴講&クラス懇親会
・特別講師(某女性声優)を招いての模擬番組実践
・実際の番組収録に立ち会った現場見学(課題)

おもしろ?エピソード

特別講義兼課題の一つに、現場見学があります。
これは実際のA&Gの番組収録に赴き、傍で見学出来るというもの。
また、参加出来る番組は複数設けられているのですが、定員があるため事前の希望をもとに抽選が行われました。
そこで僕は某女性声優がパーソナリティの番組に当選して参加することになったのですが…

集合時間は夜で、集合場所がよくわからなかったため、いつもどおり裏口へ向かいました。
暗がりの中、人が数人集まっていたので勇気を出して
「ここって〇〇さんの(番組名)の場所ですか?」と女性に聞いたところ…

「え?…は、はぁ…」と、明らかに怪訝な顔。

僕は理解しました。
パーソナリティの声優の方は有名且つ綺麗な方で、男性ファンも多いはず。
もっといえば、現地に待機していたのは全て女性でした。
とどのつまり、多分ですがどうやら状況的に“出待ちのファン”だと思われたようです。
なんかデカい不審なの来たぞ、と。

まぁ考えてみれば、女性なら女性から、男性なら男性がパーソナリティの番組からの方が学べるものが多いと考えるのが普通かもしれないですし。
そこで女性がパーソナリティの番組をチョイスした僕は、少々異端だったのかもしれません…
※理由は所属事務所への憧れから何か得られるものがあればと思っただけで、決して邪な理由はありません!

余談ですが、集合場所は合っていました(笑)
それと台本のプロットも拝見しましたが、指示が少なく、殆どフリーで語られていたのも関心しました。

後期になるとグループかつ決められたメンバー同士での収録が中心になります。
僕の時は最終的に作品となる模擬番組の作成へ向け、クラス内で三つほどのチームを作りました。
メンバーの配分はバランスを考慮して、講師の方が決めてくださいました。
僕のチームは他女性が二名だったので、ある意味貴重な経験だったかもしれません。

ちなみに一応チームリーダーを任されていたのは誇りです!

ここでは個々の番組の方向性を定めたり、ミニゲーム等の企画を練ったりと、魅力を引き出せるように具体的な対策をたてていきました。
ジングルやED曲で使われる曲を持ち寄ったりするのも楽しかったり(世には出ない制作物なので著作権等は考慮せず)

最後のレッスンで全てのチームの収録を行い、集大成となる完成品は査定や関係各位への共有として使用されます。

全体的な評価や完成品から、優秀者は新人番組のパーソナリティを務められるとのことでしたが、残念ながら僕は選ばれませんでした。
(選ばれたのは別クラスの若い女性一名だったと記憶しています…さもありなん!)

それなりに自信もあったので悔しいですが、色々課題も見えて有益な期間だったと思います。

それから、僕は既に自前のものがあったので不要でしたが、プロフィールを作成していただけるので欲しい方には嬉しいかもしれないですね。

ここから何かに派生したりチャンスを掴めるかは…

偉い人のみぞ知る!

A&Gアカデミーは基盤が文化放送という信頼感もありますし、募集年齢の幅も広くその他コースも用意されています。

声優もそうですが、これからラジオパーソナリティを目指したい、スキルを身に付けたい、といった方は選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。

その他

何かしらのコースを修了した人には、A&GアカデミーLINKの特典が受けられます。
これはメールで関係する舞台公演やイベントを割引や招待を受けられたり、スタッフ(アルバイト等)募集のメールが送られてくるというもの。
詳細は口外出来ませんが、興味のある方は参加後に活用してみるといいかも?

気を付けたいこと

ここでは僕が経験して感じたこと、注意点等に触れてみたいと思います。

素行や振る舞い

あなたが何を目的に通うのかによりますが、もしチャンスを得るためにチャレンジしているのであれば、普段からどう見られているかは気にするべきでしょう。
とはいえ、これは此処に限らず、他の養成機関に通ったことがある人であれば心得ていることだと思います。

ラジオという媒体も、あくまでその人の素ではないことを知りました。
ただ同時に一番その人の地が出るものでもあると思うんです。

もしかしたら、戦略的にキャラクターを演じられている人、演じることを強いられている人もいるかもしれません。
そんな人は特に興が乗ると、うっかり見せたくない部分や、日常会話では良くても、放送に乗せるとリスキーな発言をしてしまう可能性もあります。

それが評価する人や周りの目に悪印象として映ってしまうのは、好ましくないですよね。
人として面白くても「なんかこの人の話は危なっかしいな」とか「聴いてて気分が悪いな」なんて思われてしまっては、元も子もありません。

素の自分ほど個性的なものも無いですが、どう評価するか、印象に残るかはリスナー次第なのが難しいところ。

養成機関の中では、ラジオパーソナリティというのは、ある種最もモラルを問われる勝負所なのかもしれません。
パーソナリティ=その人自身、またMCとしての観点からも、とりわけ空気を読む力が求められる現場なのではないでしょうか。

僕ですか?
すぐに調子に乗って喋っちゃうタイプですぅ!

ネタ帳の準備を

世の中に話のネタが尽きることない、なれどネタを探すのは一苦労。
ネタって、存外ストック出来ていなかったするものなんですよね。

そこで重宝するのがネタ帳です。
別に手帳でなくとも、スマホでもタブレットでもなんでもいいです。
本記事を読んでくださっているあなたがもし芸人さんなのであれば「当たり前やん!」と思われるかもしれませんが、これが結構役に立つんです。

僕はよく妄想&想像&黄昏ることが多いのですが、同じような方、書き留めておかないと霧散してしまうイメージやアイデアってないでしょうか。
ふと思いついた面白いことでもいいですし、体験したこと、気づいたことでも何でもいいです。
メモしておくで、後々話に展開できて非常に便利なんですよね。

特に外に出たり行動したりすることは重要で、日常の体験全てがネタになります。
僕みたいな出不精には正に言えることで、やっぱり移動とかしないと、ゲームでいうところのイベントが発生しないんですよね。

ということで「何でもいいから何かしてみる」と思わぬ収穫があるかもしれませんね!

また話し手としては、流行やニュース等、広く情報をキャッチすることは、それだけネタが増えるため明確に強みに繋がります。
出演する番組の方向性が定まっている場合は少し話は変わってきますが、日頃からアンテナをはったり、世の中のムーブメントに敏感になっておくことは必須と言えるかもしれませんね…
(と言いつつ大分浮世な自分)

ちなみに聞いた話で、アンガールズ田中さんのテクニックとして「面白さ2割くらいの話を、話し方等で6,7割にもっていく」というのは参考にさせていただいています!

グループでの会話

ソロとグループでは、会話の仕方、回し方は勿論変わってきます。
例えば、独りで喋っているのが苦ではなくとも、複数人で会話をするのはどうでしょうか。
逆に複数人なら話せても、独りになると急に難しく感じる人もいるかもしれません。
(多くは後者だと思いますが…)

どちらも大切ですが、本コースにおいては最終的な作品となるチームごとの番組制作、つまりグループでの会話が要となります。
このチームワークについて、個人的に大きな課題がありました。

というのは、僕のチームは三人編成だったのですが、クラス全体として見ても、一人だけ明らかに口数が少ない方がいらっしゃったんですよね…。

なんというか、押しても引いてもリアクションが薄い。

こんなことを言っていると偉そうな発言に思われるかもしれませんが、一応チームリーダーとして苦心していた部分でした。

恐らくご本人も自覚はあったと思いますが…
万が一目に入っていたらごめんなさい

勿論それ自体は個性として駄目ということではなく、作りたいのは喋ることが前提のラジオ番組。
また務めるのはゲストではなく、パーソナリティです。
それを学びに来ているのだから仕方がない、と言えるかもしれませんが…
結果を求めていたこともあり、このままだとラジオ番組として成立しない!と、あの時は焦っていました。

あれこれ悩みはしたものの、少なくとも当時の僕には、上手く出来たかは自分でもよくわかりませんでした。

僕は普段から、会話は受けであり「相手に気持ちよく喋らせたら勝ち」だと思っています(それで言うとよく負けているんですけどね…)
話すのは結構誰にでも出来ちゃうという認識があって、ちゃんと聞くということの難しさや重要性を説きたいわけなのですが…本当、人それぞれです。

恐らくですが、これからもカリキュラムは概ね一緒で、きっと色んなタイプの人が来ます。
そのため、これから通う方は、ひょっとしたら同じような場面に直面するかもしれません。

そんな時は、全体の和を見つつ、自分達の魅力がどうやったら引き出せるのか、色々と試行錯誤してみてください!

僕ですか?
壁とでも話していたらいいんじゃないですかね!
(出典:FFⅧのスコール)

ラジオって楽しい

画像は修了時に講師のKさん(書いちゃってますがな!)から頂いた素敵な言葉

A&Gアカデミー・ラジオパーソナリティ講座について、自己の体験を交えてまとめてみました。

色々思い出しつつ、体がよく動くので声がマイクから外れると注意されていたなぁ、とか(笑)

ちなみに講師の方は現役で、一人一人をよく見ているし、イケメンだし、とてもやりやすい空気作りをしてくださる方。
とても信頼出来るので、通う予定のある方は安心してもらって大丈夫です(2023年4月掲載時点)

僕のように普段からお喋りが好きなタイプの人は、まぁ必然だと思いますが、やっぱりラジオって楽しいんですよね。
またやってみて好きだと気付くこともありますし、新たな発見もきっとある。
兎にも角にも、本記事があなたの決断の一助になれていれば幸いです。

最後に、よく多くの養成機関で「ここでの経験は無駄にならない」と、結果に結び付かなかった方へ向けたハナムケもありますが…そんなのは、残酷な詭弁です。
それらをただの綺麗事や思い出作りで終わらせず、血肉にして。

大分時間は経ってしまいましたが…
僕自身、頂いた言葉を胸に、Kさんもとい同志の方と、どこかの現場でお会い出来たら嬉しいなと思います。


そんなこんなで。

Bonne soirée! ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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