Bonsoir! 川古です。
サーバー移転に伴い、ブログを始めました。
まず「誰だよ」という感じですが、プロフィールも併せて見ていただけると嬉しいです。
若輩者でお恥ずかしい限りですが、自戒や自己発見の意味も込めて書いているため、何卒ご容赦ください。
世の中「何を言うか」よりも「誰が言うか」であると認識しています。
なので大半の方は、そっとじされるかもしれません。
それでも、経験や伝聞を基に「自分の目線だから言えること」「口に出しにくいことや、あまり教えてくれないこと」を書き留めていけたらなと思います。
棚に上げつつ、ぼたもちが降ってくることを願いつつ。
ものによっては辛辣な内容もあるかと思いますが、特定の誰かを貶めたいわけではなく、幸せになるためのスパイスとして活用いただけたら…(あと雑記や趣味が多いかも…)
人気職業の声優
声優。人物やキャラクターに声を当て、命を吹き込むエンターテイナー。
一昔前は日陰の存在であったように思いますが、最近ではメディアでの露出も増え、今や憧れの職業の一つですよね。
また声優といえばアニメ!という印象は根強く、日本の映画歴代興収では1位~5位の内4つはアニメーションという事実があります。
■国内映画歴代興行収入(2022年1月時点)
1位 劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 404.3億円
2位 千と千尋の神隠し 316.8億円
3位 タイタニック 262.0 億円
4位 アナと雪の女王 255.0億円
5位 君の名は。 250.3億円
※参考:Wikipedia
これってもう日本が世界に誇れる立派なカルチャーと言っていいですよね。
裏方とはいえ、上記アニメーションコンテンツを支える声優がいかに偉大な職業かわかります。
僕も元々テレビドラマに影響を受け俳優を目指していましたが、やはりゲームやアニメが好きで声優に興味を持ちました。
私見ですが、今声優を目指している人の9割はアニメやゲームが好きなのではないしょうか(少なくとも、嫌いという人はいないと思います)
今日日、様々なコンテンツで人々に影響を与えている、声優という職業。
「私も声優になって誰かに感動を与えてみたいなぁ!」
「でも声優志望者って30万人以上いるって聞いたけど…」
「というか、声優ってなれるものなの?」
そんな思いを抱えている人も多いはず。
そこで、本記事は主に「これから声優を目指したい」「目指したいけど不安」といった方を対象に
・声優には「なれる」
・なりたい声優像
・なりたい声優には「なれない」
・声優になれても続かない
・大事なのは「あなたがどうしたいか」
上記についてコメントしていきます。
声優には「なれるのか」
声優には「なれる」
結論から言うと、声優には誰でもなれます。
将棋の棋士や車の免許のように、声優をするのに資格はいりません。年齢制限もありません。
誰でも「声優です」と名乗れば、今日から声優です。
(※日本俳優連合等、ギャラの仕組みや斡旋に関わるものは資格とは別です)
また声に関する職業ですから、該当する仕事は多岐に渡ります。
例えば…
- 焼き芋や廃品回収車のアナウンス
- デパートの館内放送
- YouTubeの動画解説音声
こういったものでも、認識の違いであって、声優としての仕事になると思います。
あと、よく誤ったイメージを持たれがちですが「事務所に所属する≠会社に入社する」です。
声優は個人事業主(会社や法人に属さず自力でお金を稼いでいる人)ですから、事務所に所属している人は、あくまで契約をして能力を提供する代わりにマネージメントを受けている立場、というわけです。
なので「事務所に入っていないから声優ではない」といったことも全くありませんし、フリーランスで活躍されている声優もたくさんいらっしゃいます。
時代とともに、声の仕事の内容や声優としての在り方も多様になってきており、最近ではVtuberといったものもあると思います。
声優であることに明確な定義は存在しない。
あなたがそうであると思えば、声優を名乗ることは簡単です。
なりたい声優像
しかしここまで読んで、多くの方はこう思ったのではないでしょうか。
「いやいや、そんなのは声優じゃないよ。ヘリクツだよ」
その感覚は一般的で、大事なものだと思います。
声優に限らず、夢や目標にはざっくりとでも根本となる理由、きっかけがありますよね。
子供の頃になんとなく宇宙飛行士やスポーツ選手、お花屋さんになりたい、と将来の夢を語ったのは、そこに憧憬があるからです。
(僕の頃はそんな感じでしたが…今はYouTuberやe-sports選手だったり、感覚が古いでしょうか…)
それはサッカーの試合を見てカッコイイなと感じたり、お花屋さんにキラキラしたイメージがあったり。
なんでもいいですが、影響を受けた何かが必ずある…
声優に関していえば、きっと何かしらの作品を見て
「俺は〇ンダムに乗りたいんだ、いや、なりたいんだ!」
「週刊少年〇〇の主人公になって、必殺技を叫びたいッ!」
「私もアイドル役をやって、ライブもやって、ちやほやされたい!」
こう感じた方も多いと思います。
ここで最初に戻りますが、何故、先に挙げた例で、そんなのは声優じゃない、と感じたのでしょうか。
ズバリそれはあなたがなりたい声優像ではないからです。
繰り返しとなりますが、声の仕事は多種多様です。
しかし、貴方が声優になりたいと思ったきっかけは、きっと「~みたいなカッコイイ(カワイイ)キャラを演じたい」といったことではないでしょうか。
それは「あくまで表面上の良いイメージの一部分」であって、必ずしも実際の仕事内容とは一致しないのです。
そして、これが一般的な感覚であり「アニメや外画(※洋画を指してよく言われます)の吹き替えをするのが声優」という、大衆の声優に対する共通認識にも他なりません。
なりたい声優には「なれない」
声優の仕事が多岐に渡ることは先述のとおりですが、では、あなたがなりたい声優にはなれるのか。
答えはNOです。厳密にはほとんどNOです。
声優の在り方や仕事は多種多様になっていますが、それだけ志す人も増えています。
そのうえで、あなたが声優になりたいと思ったきっかけとなった有名な作品や役柄が、果たしてどのくらいあるでしょうか。
きっと、30万人の志望者と比較して、微々たるものだと思います。
要は需要と供給であり、志望者が多ければ多いほど、熾烈な競争になります。
一般の人が認知するような「〇〇の声をやっている人」になるには、文字通り選ばれた人間になる必要があります。
これは個々の才能云々というより、数字、比率から見た非情な事実です。
よく芸能界等で成功する人は「ひと握り」という表現をしますが、僕の恩師の一人は「ひとつまみ」と言っていて、なるほどなーと得心しました。
あと僕の私見ですが、声優業界も飲食業界を代表とする所謂ゼロサム市場(限られた席の奪い合いをする、イス取りゲームのようなもの)になってしまっているのではないかと考えています。
ただ、例えば大企業の内定をもらえるか、国家試験に受かるかどうか、こういったものも割合こそ違うにしろ、ある意味では同じ競争ですよね。
また誰でも知っているような「〇〇の声をやっている人」でも、本人からしてみれば「なりたい声優」になれているとも限りません。
本当は三枚目をやりたいのに二枚目ばかり…といったような方も沢山いらっしゃると思います(贅沢な悩みですが)
こういったことも含め、理想像を体現出来ているのは、どのくらいいるのでしょう。
そもそも、生きたいように生きることが出来ている人は、どのくらいいるのでしょう。
声優が少し特殊とはいえ、誰であれ何であれ、なりたいものになるのは大変、という点はみんな一緒なんだと思います。
また第一線で活躍している声優は、地上波等で継続してレギュラーを獲得出来ていないような、その他大勢を声優として認識していません。
大事なことなのでかみ砕いてもう一度言いますが、半端な自称声優は業界および世間から相手にされていません。
声優になれても続かない
追い打ちをかけるようですが、ぶっちゃけこれが一番深刻な部分になります。
むしろ、最初に言ったように声優になるのは簡単です。
ただ、声優になることと仕事が獲得できることは別問題です。
また仕事があっても、それがどのくらいの収入になるのか、継続するのかという問題もあります。
基本的にアニメーション等はランクによって金額が変化しますし、ランクが上がっても使えないと見切られれば逆に足枷になって仕事がこなくなります(先達曰くこれが地獄になるようです)
そして多様化により、昨今はイベント出演等、純粋な声の仕事以外のものをこなすのが当たり前になってきています。
また声優を起用する側というのも人間ですから、必ず飽きがきます。飽きられると、仕事を貰えなくなります。
思い返してみてほしいのですが、一時は有名なアニメで見たけれど、最近見かけないなあという人が結構いるのではないでしょうか。
多くは、生計をたてられないから続けられず、色んなしがらみから辞めていくのです。
続けられている人も、確実に仕事は減っていくのです。
声優に安定はありません。
以前、ドキュメンタリー番組で声優の神谷浩史さんが「我々は日雇い労働者。依頼がない限りは能動的に仕事を作っていけない」といったコメントをされており、あれほど人気のある方の葛藤を抱えている様子が、胸に刺さりました。
大事なのは「あなたがどうしたいか」
と、概ね手のひら返しのような厳しいことを書いてしまいました。
でも是非知っておいてほしいことなんです。
業界の厳しさについては、かの大塚明夫さんも書籍化して言及しています。
なにも希望の芽を摘んでおこうとか、辞めさせようとかいうわけではありません。
ただ、人は綺麗なサクセスストーリーばかりに目がいきがちで、成功者は美談のみ語る傾向がありますから…
努力すれば夢は叶うとか、努力に勝る才能は無い、とか。
一理ありますが、それはごく限られた少数です。
そして、声優業界は結果が全てです。
どれだけ頑張ったとかの過程は関係ありません。裏を返せば、頑張らなくても結果さえ出せれば誰も文句を言いません。
悲しいですが、そういった現実に目を向けなければいけません。
そのうえで大事なのは、あなたがどうしたいか。
若いから、とりあえずやってみる精神で挑んでみるのもいいでしょう。
先を見越して、不安から辞めるのもいいでしょう。
全ての物事において向き不向きはあると思っていますし、やってみて向いていないと思ったら早いうちに舵を切るのもいいでしょう。
ただ…なりたい声優には殆どなれないとは言いましたが、同時に確実なことは、なろうとしなければ当然なれませんし、今声優を続けられている人は例外なく諦めなかった人だけです。
最後に笑うのは自分だと、信じることが出来た人です。
最終的に、幸せを決めるのは自分自身です。
声優を志すうえで、幸せになる方法は一つではないし、別の道もあるということを知っておいてほしい。
視野を広げてみることで、新たな道が拓けることもあると思いますので、是非色々なものを聞いて、感じて、考えてみてください。
少し反れますが、とあるラジオCDのトークで、井上喜久子さんが養成所生時代について、次のようなことをおっしゃっていました。
「この中で一番上手いとは思わなかったけど、一番好きだと思った」
傲慢さの無い、素敵な考え方ですよね。
こうした信念って、続けていくモチベーションを高める上で必要で、本当に大切だと思います。
全てを受け取る必要はない
第一回は以上になります。
辛口なことを並べてしまった感はありますが、正解は人それぞれですし、あくまで一意見として参考にしていただけたら幸いです。
どのジャンルの記事にせよ、少しでも読んでくれた方の幸せになるための一助となればいいなと思っています。
僕の恩師の一人(著名な声優です)が「教えていることの2、3割を受けとればいい」とおっしゃっており、感銘を受けました。
僕は結構この言葉をモットーとしていて、物事の判断や自己形成に役立てています。
「あんまり他人を信じることは、自分の自由を失うことだよ」とスナフキンも言っています。
表現にも通じますし、どうか、あなた自身の心や感性を大事にしてください。
最後に。
自己の経験もふまえ、確実に留意した方がいい点をコメントして締めとしたいと思います。
・最終学歴として、とりあえず大学は卒業するべき
・口だけ達者で誘惑してくる、よくわからない人物に遭遇したら全力でスルーしてください(※具体的には、大した実績の無い人、「〇〇(有名声優や事務所)と知り合いだ」とわざわざ口にするような人)
・是非、尊敬できる人や良き恩師と巡り合ってください
本記事を見て、多少でも気に留めていただき、またご訪問いただけたら嬉しくて小躍りします。
見せられませんが…
Bonne soirée! ここまで読んでいただき、ありがとうございました。