【レポート】ペルソナ20thフェス【まさしく精神と物質の狭間】

レポート

Bonsoir! 川古です。

声優に興味をお持ちの方は、恐らくほぼ100%ゲーム好き、そうでなくとも嗜むと思います。

僕も勿論大好きです。

中でも好きなものの一つに「ペルソナ」シリーズがあります。

四六時中考えているほど好きな作品なのですが…
このペルソナ、今ちょうど25周年の節目を迎えており、来たる2022年5月より記念イベントが開催されます!

その名も…「PERSONA 25th FES」!!

「ペルソナ25thフェス」公式サイト
シリーズ誕生から25周年という節目の年を迎えたことを記念して、2022年5月28日(土)より「ところざわサクラタウン」にて体験型イベント“ペルソナ25thフェス”を開催します。本イベントでは展覧会、グッズ販売、ホテルのコラボルーム展開など様...

会期:2022年5月28日(土)~2022年7月10日(日) 
会場:ところざわサクラタウン
〒359-0023 埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3
◆電車:JR武蔵野線「東所沢」駅から徒歩約10分
◆車:関越自動車道「所沢」ICから約8分

25周年、そしてイベント開催おめでとうございます!
非常に楽しみでソワソワしています。

そんなペルソナのアニバーサリーイベントですが、前回20周年の折には、同じくイベントを開催されていました。

これから迎える25周年イベントの前に、大分前になりますが僕も参加してきたこの「ペルソナ20thフェス」について、回想しつつレポートをまとめてみたいと思います。

我は汝、汝は我。我は汝の心の海より出でし者

「ペルソナ」シリーズとは

1996年9月20日に株式会社アトラスより発売されたPlayStation用ゲームソフト「女神異聞録ペルソナ」から連なるシリーズです。

実際の日本の街を舞台に学園生活を体験しながら、不可思議な都市伝説や事件に立ち向かうジュブナイルRPG。
ベースとなるのは、ユング心理学をモチーフに、ペルソナ(自分の中に眠る『もうひとりの自分』が『伝承上の神や悪魔』の姿となり出現した特殊能力のようなもの)に目覚めた少年少女たちが出会い、成長していく物語です。

同社の代表作『女神転生』シリーズの派生作品として生まれたこのペルソナ。
2021年時点では全世界1500万本以上の売り上げを誇るJRPGの金字塔とも言える作品群となっています。

またゲームのみならず、様々なメディア展開やアニメ化も行われ、今や世界的に人気なキラータイトルになっています。

『ペルソナ』シリーズ | シリーズ | アトラス公式サイト
現代日本の街を舞台に学校生活や友情、恋愛などの 身近な出来事を体験しながら、同時に不可思議な噂や 都市伝説などオカルティックな事件に立ち向かう ジュブナイルRPGシリーズ。 『ペルソナ』(自分の中に眠る『もうひとりの自分』が 『伝来の神や悪...

ゲームのシステム的には、ドラクエとポケモンを混ぜたような感覚で楽しめるので、老若男女、万人にオススメ出来るゲームです。
またアドベンチャーパートではミステリーの要素も満載で、メインストーリーにも多くの方がカタルシスを感じられると思います。

そして音楽とUI(ユーザーインターフェース)には、他に類を見ないオシャレさがありますので、ご興味があれば是非触れてみてください!

ペルソナ20thフェス開催概要

「PERSONA 20th ANNIVERSARY FES」は以下の内容で開催されました。

ペルソナ20thフェス
『ペルソナシリーズ』の魅力にふれる体験型ペルソナ文化祭!空間再現、ユーザー参加型企画を盛り込んだ、本シリーズの雰囲気をその身で体感できるイベントです。

場所:アーツ千代田 3331 (東京・秋葉原)
日程:2016年12月8日~12月18日
料金:限定グッズ付前売入場券:4,020円(税別)/4,342円(税込)
前売入場券:2,020円(税別)/2,182円(税込)
当日券:2,222円(税別)/2,400円(税込)

本イベントの売りは「イラスト展示のみではなく、作品の空間を再現した演出や、ユーザー参加型の企画なども盛り込んだ『ペルソナシリーズ』の雰囲気をその身で体感できる」点。

初代から最新のナンバリングである5まで、それぞれ肌で感じられる内容となっていました。

また、会場となった「3331 Arts Chiyoda」は、旧千代田区立練成中学校を改修して誕生したアートセンターで、様々な展覧会等にご利用されています。
(他作品のイベントでお邪魔したこともありました)

3331 Arts Chiyoda|アーツ千代田 3331
3331 Arts Chiyodaは、「地域に開かれたアートセンター」「アーティスト・イニシアティブ」を掲げ2010年に開館した、千代田区にある民設民営のアートセンターです。ギャラリー、スタジオ、オフィスなど館内では日々さまざまな活動が生ま...

建物自体に趣がありましたので、スポットとしても一度見てみてほしいですね。

展示内容のご紹介

実際に参加した当日の様子を写真とともに紹介したいと思います。
ちなみに入場は時間ごとに区切られており、参加したのは夕方の時間帯からだったため時期の関係もあり暗めになっています。

僕はシリーズの3~5しか触れられていないため、準じた範囲でのご紹介になります。その点はごめんなさい!

エントランス

入場回の60~30分くらい前には到着したと思いますが、入り口には既に建物の外まで長蛇の列が出来ており、シリーズの人気具合がうかがえました。

歴代主人公が集合したキービジュアル。シンプルな色合いながらも目に留まる印象。

入館しても列は続きますが、何やらクールな声と怪しい垂れ幕が…
その前に設置されていた黒板にはなんと!シリーズ3からキャラクターデザインを担当されている副島成記先生が描き残していったと思われる、P5主人公のジョーカーと同作マスコット的キャラのモルガナがお出迎え!

左にはサイン付きで、黒板にチョークのノスタルジー…これはズルい!

この描き下ろし感は他では見られなかったと思います。

いざ入場、そこには…

そして人数を区切って垂れ幕の中に案内されると、一旦ストップ。
ここで聞きなれた声、P5の主人公ボイスを担当されている福山潤さんより、入場の案内が開始されます。
同作で異世界へ突入する際にスマホから使用される「イセカイナビ」の演出ビジュアルとともに、いざ入館→

でーん!とまず現れたのは、作中の異世界「メメントス」にてモルガナが変身する猫バス…ではなくモルガナカーではありませんか!

ナンバープレートも「築地343 も 2-22」と、作中の表示にしっかり合わせていて芸が細かい。
側面。中は温かかったりするのでしょうか…ニャフフ。
後部には尻尾もしっかり再現。これは線路や道にひっかからないように注意が必要そう。

入場からこの演出の流れはにくいですね。つい乗り込みたくなってしまいます。

欲を言えば実際に走っているところを見たかったですね!

こちらのエリアからは分岐しており、各々で好きなように作品や体験エリアへ進むことが出来るようになっていました。

ペルソナシリーズ歴史資料館

次に向かったのは、シリーズの歴史を感じることが出来る資料展示コーナー。
作品ごとに小部屋で隔たれており、歴代シリーズの作品に関するイラストや様々なアイテムの鑑賞が楽しめました。

まず向かったのはペルソナ5の一角。やはり最新作でもあり人気の5の色は強めでしたね。

仮面を外した主人公「ジョーカー」の横顔。どことなく挑発的な瞳の奥に秘めた反逆の意志を感じる。
本作の象徴となるテーマはピカレスクロマン。ダークヒーローらしい魅力が見事に表現された構図に心奪われる。

ここではイベントさながらの公式イラストの数々が展示されていました。
これまでに様々なメディアで掲載されたイラストから、中には作中に登場するアイテムがそのまま現実に現れたようなファン必見のアートも。

怪しげな双子の看守と囚われた主人公、そしてその奥には…
これは…その…はい。かぁあもぉしぃだあぁぁぁ!!
フィギュア化が予定されるキャラの原型も展示。いつも思うが原型師の仕事はまさに神業。
高巻杏と佐倉双葉。この段階でも躍動感とポージングからキャラの性格性まで垣間見える。
仲間となる喜多川祐介にまつわるエピソードのキーとなる日本画「サユリ」

まさか生のサユリを見られるとは…正直、これだけでも大満足でした。
作品をプレイした人なら、誰もが足を止めて見入ったことでしょう。

当たり前ではあるのですが、ゲーム内に登場するアートも、グラフィックや元の絵を作成する工程があるので、オブジェクトの一つ一つが芸術作品として存在するんですよね。
改めてゲームが総合芸術であることを体感させられます。

またこちらのエリアは作中で活動の拠点となる「純喫茶ルブラン」の屋根裏の様相を呈しており、空気感までデザインされていました。

今日はもう寝ようぜ!

隣接したエリアには、過去作の展示スペース。
ここは実際にリリースされている商品や、作中アイテムの実物モデル等が多めの印象でした。

まず目を引いたのが、P4Uにて登場したキャラ「ラビリス」が使用する大斧のレプリカ
多数の原画と共に、同作のキャラクター皆月翔とP4主人公が用いていると思われる刀も。
P3においてペルソナを呼び出すための銃型召喚器も。己の覚悟が力となる…Burn My Dread

本イベントに限らず、武器の展示とかがあると、男としては(中二病としては)思わず手に取りたくなってしまいますね!(※お触り厳禁)
ペルソナシリーズは現代が舞台なので、ハイファンタジーではありませんが、様々な武器が登場します。

どれも精巧に作られていて、こうした商品展開も魅力の一つ。
同作初の音ゲー、P4Dにて使用されている衣装の現物も。
派生作も含め、関連作品は世界的に愛されている。
コミカライズやスピンオフも複数あり、多方面から楽しめる。

展示品は売り物ではないのですが、つい買いたい気持ちになってしまいます。
物販はコーナーは別にありましたので、最後にのぞかせていただきました。

あと、武器のレプリカや衣装を眺めていると、学生自体に舞台で作成したりしていたのを思い出しますね…いつだって男は獲物に興味津々なのです。

ゆかりのある著名人によるイラスト&サインも。どうやらモルガナ統一されている様子。
ペルソナ5出演者の方のものが殆どを占めていました。みなさんお上手ですよね。
ところで下に見切れている菜々子のお面が気になって仕方がない。菜々子はペルソナ4に登場する女の子で、天使なのです。
ヘッドホンメーカーAKG(アーカーゲー)とのコラボ商品。コラボヘッドホンの再販・再企画を猛烈に希望したい。

また、ここまでに展覧した部屋自体はそこまで広くはありませんでしたが、きちんと入り口で入場制限されているため、ストレスなく周ることができました。

ようこそ…我がベルベットルームへ

資料を一通り見終え、頃合いをみて向かったのは四方を青く染め上げられた一室。

作品をプレイしたことがある人にはおなじみ、シリーズを通して登場する、精神と物質の狭間「ベルベットルーム」を表現したステージです。
そこでは長鼻の奇面の老人が出迎えてくれるのですが…残念ながらいませんでした(笑)

夢か現か、ミステリアスに照らされた微睡みのような空間によって不思議な感覚に陥る

この一室、メインの催しとしてはシリーズを象徴する楽曲「全ての人の魂の詩」のピアノ生演奏と歌声を聴けるというもので、入れ替え制での入室となっていました。

時間になると青いドレスを着たキャストの方が登場し、演奏が始まりました。
作中で何度も耳にすることになるペルソナの代名詞ともいえる名曲…。
本当に素敵で、繊細で、魂に沁みついて離れないんですよね。

照明の明かりと荘厳な音色に身をゆだねながら
客人として堪能させていただきました!

またルーム内、写真の対面となる壁には、人の動きを認識してリアルタイムにペルソナが表示される「ARデジタルサイネージ」なる遊びが施されていました。

鏡のように映し出された入場者の横に効果音とともにペルソナが出現、これは胸が熱くなる…!

ちなみに僕が最初立った時、人気のペルソナ「アリス」が現れました!さもありなん!
(とはいえ、他の方のも見比べてみると、毎回ランダムに変わる様子でした)

記念色紙の展示とクマ&モルガナ

通路にあたるスペースには、20周年を記念して寄贈された著名クリエイター等によるお祝い色紙も展示されていました。
プロによる美麗イラストの数々が連なっていく様子は壮観でしたね。

様々なグッズのイラストを担当されているゆーぽん先生のイラストも。
掲載したもの以外にも、多数のイラストが展開されていた。
過去作から最新作にいたるまで、ペルソナがいかに幅広い方々から愛されているかわかる。
P3やP4のアニメ制作に携わった監督の岸誠二さんからのイラストも。

写真で掲載しきれていませんが、寄贈されたイラストの数は40名以上。
僕も僭越ながら、少なからず絵を嗜んだりするので、一つのイラストを作り上げる労苦は心得ています。
それだけに、これだけ多くの方にイラストとともにアニバーサリーを祝福されているペルソナは、偉大な作品だなと感激しました。

そしてこのエリアではなんと、会場を徘徊しているあのキャラクター達と遭遇!

左がクマ、右がモルガナ。チャーミングで人気のキャラクター。

P4とP5の仲間でありマスコット的キャラクター「クマ」と「モルガナ」です。
クマは作中の描写も相まってまさに実物、モルガナはもっと小さいのですが致し方ありませんね(笑)

お子さん連れのファンの方もおり、非常ににぎやかで微笑ましい。
ニャフー!

僕は一緒に撮ったりするのは苦手なので…遠巻きに身長を活かして撮影していました。

ちなみに声優はそれぞれ、クマは山口勝平さん、モルガナは大谷育江さんが担当されており、とても個性的なんです。

ペルソナは、マスコット的なキャラクターが(少なくとも3から)代々登場しているのも親しみやすさの一つですね。

PERSONA SUPER SOUND HOUSE

展示のみならず、体験を通して楽しめるのが本イベント。
紹介したベルベットルームの演奏の他にも、専用エリアではちょっとしたミニライブ体験が出来ました。

ペルソナシリーズの最大の魅力は「音楽」と言っても過言ではありません。
作品に及ぼす音楽の影響については、個人的に特別視し過ぎるところがありますが、それでなくともペルソナサウンドは革新的です。

このペルソナシリーズのBGMサウンドをクラブ感覚で楽しめるのがDJパフォーマンスブース。
開始すると、壁のモニターにP4の「りせちー」こと「久慈川りせ」が出現。

軽快なセリフとともにシリーズのBGMがノリノリにミックスされて流れ出しました。
実際のDJパフォーマンスというのはあまり体験したことがなかったのですが、めくるめく音楽が遷移していく様は独特の高揚感がありますね。

この時点では知らなかった楽曲も素直に楽しめましたし、シリーズでは恒例となっている武道館等のライブにもいつか参戦したいです!

エブリディ・ヤングライフ!

建物の屋上には、ペルソナ4ではおなじみの大型スーパー「ジュネス」を再現した休憩スペースが設置されていました。
これには思わず感嘆の声を漏らしてしまった方も多いのではないでしょうか。

ライトアップされた看板。時間が遅かったため、暗くなってしまったのが少々残念。
何やら人だかりが出来ている様子。その先には…
シリーズのバラエティ番組「ペルソナストーカー倶楽部V」発の企画で、飴細工職人による制作の実演がされていました。

明るい時間帯であれば、もう少し雰囲気を感じられたと思うのですが、冬季での開催ということもあり、こればかりは仕方がありませんね。
とはいえ、劇中でも屋上フードコートという下地となる設定やシーンがあるので、元が学校という立地を生かして展開していたのは上手いなと感じました。

エブリディ・ヤングライフ!ジュネス!

屋上を後にし、まだ時間があったので少しの間改めて見て回っていました。
時間の関係で参加は出来ませんでしたが、占いの館等も設けられていたようでした。
まさに学園祭ですね!

ペルソナ2に登場する「葛葉探偵事務所」を模したエリア。ここではイベントに関するアンケートの募集も行われていた。

最後は体育館だったと思われるエリアへ移動。
そこでは物販、射的やスーパーボールすくいなどお祭り感覚で楽しめるコーナーが展開されていました。

それから道中もそうですが、コスプレをされている方も散見されたので、そういった方を見る形でも本イベントを最後まで楽しませていただきました!

イベントの醍醐味

完全エンタメよりの記事になってしまいましたが…いかがでしたでしょうか。

イベント事に参加する時、僕は一人寂しく参加することが多く、周りは全て知らない人です。
十人十色で、それぞれが色んな思いを抱えていると思うんです。

それでも、同じ「好き」という気持ちでその場所に集まってきていて…不思議と一体感が生まれる。
それが醍醐味でもあり、その空気感を感じることで、何ともいえない嬉しさがこみ上げてくるんですよね。

本記事を見ていただいている方も、きっと大なり小なり、何かしらの「好き」があると思います。

その想いを大事にしてほしいですし、こういったイベントに参加した経験のない方や億劫に感じている方も、是非一度体験してみてほしいなと思います。

ともあれ、PERSONA 25th FESの開催も近づいてきました。
僕も一ペルソナ使いとして盛り上げていきたいですし、参加した折には、またレポート出来たらいいなと思います!

ではでは。

Bonne soirée! ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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